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大銀杏相撲とは?十両以上が結う理由と幕下の例外、床山の技・歴史を2026年最新解説

一条 隼人 一条 隼人 • 更新: • 公開: • 読了約 17 分
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大相撲中継で力士の頭を見ると、頭頂部にイチョウの葉を広げたような大きな髷(まげ)を結っている力士と、小さくまとめた髷を結っている力士がいる。この違いは単なる髪型の好みではない。力士の番付や身分、相撲界に受け継がれてきた伝統と深く結び付いている。

「大銀杏相撲」と検索されることの多い大銀杏(おおいちょう)は、原則として十両以上の関取が本場所の取組や公式の場で結う髪型だ。日本相撲協会の力士規定では、十枚目以上の力士は出場時に大銀杏に結髪することが定められている。一方、幕下以下にも弓取式や初切、断髪式などで結える例外がある。さらに2026年10月には、髷が土俵に触れた際の勝敗に関する規則も改定された。

【基本知識】大銀杏相撲とは?関取だけが結える特別な髪型の正体

大銀杏相撲

大銀杏相撲という言葉は、独立した競技種目や決まり手の名称ではない。相撲における伝統的な髪型「大銀杏」を指して使われる検索表現である。

大銀杏の名前の由来と形状

大銀杏は、頭頂部にまとめた髪の先端をイチョウの葉のような形に広げた髷だ。後方には丸く張り出した部分があり、正面や後ろから見たときにも特徴的な輪郭を持つ。

日本相撲協会の公式解説によれば、頭頂部に載せた部分は「大たぶさ」と呼ばれる。一般的に髪を頭頂部に集めて束ねた部分を「たぶさ」または「もとどり」と呼ぶが、力士の大銀杏はこれを大きく、ゆったりと結い上げる。

大銀杏の見た目を理解するには、前方に広がるイチョウの葉のような部分と、後方に丸く突出した部分の両方を見るとよい。単に髷が大きいだけではなく、独特の形に整えられていることが特徴だ。

十両以上の関取が大銀杏を結う理由

大銀杏を結う最大の理由は、関取という地位を示す相撲界の伝統と規定にある。

大相撲では、幕下から十両へ昇進すると「関取」と呼ばれるようになる。これは番付上の区分が変わるだけではなく、待遇や日常生活にも大きな変化が生じる節目だ。

日本相撲協会の公式解説では、十両に昇進すると次のような違いが生まれると説明されている。

  • ちょんまげから大銀杏へと髪型が変わる。
  • 原則として1場所15日間、毎日取組を行う。
  • 付け人が身の回りの世話を担当する。
  • 月給が支給される。
  • 絹の締め込みや化粧廻しを使用するようになる。
  • 公式に「関」と呼ばれるようになる。

このように、大銀杏は関取としての地位と責任を視覚的に表すものでもある。

なお、力士規定に記載されているのは、単なる着用の許可ではない。十枚目以上の力士は、出場時に大銀杏に結髪しなければならないという義務である。昇進が早く、まだ十分な髪の長さがない場合には例外的な事情もある。

【徹底比較】大銀杏とちょんまげの違いは?番付による髪型の境界線

大相撲を見始めた人が混乱しやすいのが、大銀杏とちょんまげの違いだ。どちらも日本の伝統的な結髪だが、現在の大相撲では主に番付によって使い分けられている。

見た目で分かる大銀杏とちょんまげ

大銀杏は、頭頂部の大たぶさを大きく取り、先端をイチョウの葉のように広げた髪型。十両以上の関取が本場所の取組で結う。

一方、ちょんまげは、髪を頭頂部にまとめて比較的小さく結った髪型だ。幕下以下の力士が通常の取組で結うほか、関取も稽古や日常生活ではこちらの髪型で過ごす。

したがって、関取が日常生活でちょんまげを結っていても、規定違反ではない。大銀杏は本場所の出場や公的な場に合わせて整える髪型だからだ。

髪型による番付と使用場面の比較
比較項目 大銀杏 ちょんまげ
主な対象 十両以上の関取 幕下以下の力士
形状 大たぶさを広げたイチョウの葉の形 比較的小さくまとめた髷
本場所の取組 十両以上は原則必須 幕下以下の通常の取組で使用
稽古・日常生活 通常は使用しない 関取も含め日常的に使用
床山の技術 高度な結髪技術が必要 基本的な結髪技術で対応
主な意味 関取の地位と格式の象徴 力士の伝統的な髪型

ここで覚えておきたいのは、髪型が強さや実力を直接示すものではないという点だ。幕下にも将来有望な実力者はいるが、番付上はまだ関取ではないため、通常の取組ではちょんまげを結う。

逆に、大銀杏を結っているからといって、必ずしも幕内力士や三役以上というわけではない。十両も大銀杏を結う対象に含まれる。

【例外を解説】幕下力士が大銀杏を結えるのはどんなとき?

原則として大銀杏は関取の髪型だが、幕下以下の力士が絶対に結えないわけではない。日本相撲協会は2025年10月27日公開の公式クイズで、幕下以下の力士が大銀杏を結える例外を紹介している。

幕下以下でも認められる5つの代表的なケース

1.十両との対戦時

本場所で休場者が出た場合など、幕下力士が十両の取組に出場することがある。この場合、幕下力士であっても大銀杏を結って土俵に上がる。

日本相撲協会の公式クイズでは、2024年5月21日に公開された解説で、幕下力士が十両の取組に登場した際には大銀杏を結うと説明している。ただし、まわしは幕下で使用する稽古まわしのままで、さがりも木綿の柔らかいものを使う。

2.弓取式

弓取式は、結びの一番が終わった後に行われる儀式だ。弓取力士が立行司から弓を受け取り、決められた所作で弓を振る。

通常、弓取式を担当するのは幕下以下の力士だが、このときは大銀杏を結い、化粧廻しを締めて土俵に上がる。通常の番付上の資格とは別に、儀式を担う役割に応じた装いが認められている。

3.初切(しょっきり)

初切は、相撲の禁じ手や珍しい決まり手を、2人の力士が実演を交えて紹介する催しだ。コミカルな演出を交えながら、相撲のルールや技を観客に分かりやすく伝える。

日本相撲協会によれば、初切は江戸時代から続く伝統的な催しである。担当する力士は幕下以下であっても大銀杏を結うことができる。

4.床山の練習台

力士の髪を結う床山は、日々の仕事を通じて技術を磨いている。床山の技術習得において、幕下以下の力士が練習台となるケースも例外として挙げられている。

5.引退時の断髪式

引退する力士が髷を切り落とす断髪式でも、幕下以下の力士が大銀杏を結うことがある。最後の髷を整え、引退の儀式に臨むためだ。

幕下上位5番なら大銀杏を結える?

ここには注意したい誤解がある。幕下上位5番は、十両土俵入りの後に行われる幕下力士の取組だ。十両に近い地位にいるからといって、通常の幕下の取組で大銀杏が認められるわけではない。

日本相撲協会が2026年1月13日に公開した公式クイズでも、幕下上位5番の力士について、大銀杏が許されるという選択肢は誤りとされている。

つまり、幕下上位5番に出場することと、幕下力士が十両の取組に出場することは別の話だ。番付上の区分だけでなく、実際にどの取組に出るのかが重要になる。

【歴史を解説】大銀杏はいつから結われている?幕末から明治への変化

現在の大銀杏が、江戸時代からずっと同じ形で存在していたと思われがちだが、実際には時代ごとに力士の髷は変化してきた。

江戸時代は力士の髷も多様だった

江戸時代の力士は、当時の一般男性や武士の髪型の影響を受けていた。大名に召し抱えられ、武士身分に取り立てられた力士も多く、武士に準じた髷を結っていた。

日本相撲協会の公式解説では、1845年の歌川豊国(三代)による錦絵を例に、当時の力士の髷にはさまざまな形が存在したことを紹介している。

幕末に大銀杏が流行し、明治中期に標準化

大銀杏が流行し始めたのは幕末のころとされる。その後、明治中期ごろには力士の標準的な髪型として定着した。

明治4年(1871年)には断髪廃刀令が実施され、一般男性の髪型にも大きな変化が生じた。相撲界でも断髪が適用されようとしたが、力士の伝統的な風俗として結髪が認められ、現在まで受け継がれている。

歴史的には、栗のような形をした栗髷など、現在とは異なる髷も存在した。こうした髪型は昭和初期ごろまで残っていたとされる。

現在のように十両以上が大銀杏、幕下以下がちょんまげという区分が定着した背景には、こうした長い歴史と相撲界の制度化がある。

歴史を整理すると分かる3つの転換点
  • 江戸時代:一般男性や武士の風俗に影響された多様な髷が存在。
  • 幕末から明治中期:大銀杏が流行し、力士の標準的な髪型へと発展。
  • 明治4年以降:断髪廃刀令の時代にも力士の結髪が伝統として継承される。

大銀杏は単に昔の髪型を保存したものではない。時代の変化を受けながら、相撲という文化の中で独自の形を維持してきた存在なのだ。

【職人技】床山の大銀杏の結い方と技術!完成までに必要な時間

大銀杏を支えているのが、力士の髪を専門に結う職人「床山(とこやま)」だ。床山は日本相撲協会に所属し、各相撲部屋などで力士の髪を整える専門職である。

大銀杏の結い方と仕上がりの特徴

大銀杏を結うには、まず髪を頭頂部に集め、力士の髷として形を整える。その後、元結(もとゆい)で束ねた部分を整え、大たぶさをイチョウの葉のような形に広げていく。

特に重要なのは、前方の広がりと後方の丸みのバランスだ。左右の形が整っていなければ、大銀杏特有の美しい輪郭は生まれない。

力士の髪質や長さ、毛量によっても仕上がりは変わる。単に髪を束ねるだけではなく、伝統的な形を保ちながら一人ひとりの頭に合わせて仕上げる技術が必要になる。

床山は何年で大銀杏を結えるようになる?

床山の技術習得について、日本相撲協会の公式解説には複数の目安が紹介されている。

2025年5月16日の公式クイズでは、大銀杏を結うために特定の床山の階級が必要という規定はなく、実際に結えるようになるまでには5年ほどかかると説明されている。

一方、別の公式解説や巡業案内では、技術を習得するまで10年以上かかるとも紹介されている。これは技術の習得段階や実際の現場で求められる熟練度の違いを踏まえて理解したい。

また、熟練した床山でも、1人の関取の大銀杏を結うには20~30分ほどかかるとされる。大勢の力士を短時間で整える巡業などでは、さらに高い経験と手際が求められる。

床山にも番付がある?

床山には、五等から特等までの6段階の階級が設けられている。力士と同じく、経験や勤続年数、仕事の実績などが昇進に関係する。

ただし、大銀杏を結うために何等以上でなければならないという一律の資格条件はない。階級だけで技術の可否が決まるわけではない点も特徴だ。

日本相撲協会の解説では、床山の定員は50人とされ、各相撲部屋に配属されている。床山は力士の華やかな姿を陰で支える、相撲界に欠かせない職人なのである。

【2026年最新】大銀杏をめぐる新しい動きと断髪式の意味

2026年の大銀杏を語るうえで見逃せないのが、10月1日に日本相撲協会が決定した勝負規定の改定だ。

2026年10月、髷が土俵についた場合の勝負規定を改定

日本相撲協会は2026年10月1日の定例理事会で、相撲規則の勝負規定第9条を一部改定した。

従来の規定では、頭髪が砂についた場合は負けとする一方、相手を倒しながら瞬時に先に髪がついた場合には負けとしない例外が設けられていた。

今回の改定では、この例外部分を削除。技を仕掛けた側であっても、頭髪が先に砂につけば負けとするルールに統一することが決まった。

この規定は1955年に制定されて以来、71年ぶりの変更となる。報道によれば、藤島広報部長(元大関・武双山)は、投げの打ち合いなどで技を仕掛けている側かどうかの判断が難しいことを改定の背景として説明している。

今回の変更は、大銀杏を結える資格や髪型の形状を変更するものではない。しかし、髷が単なる装飾ではなく、勝負判定にも関わる身体の一部として扱われることを改めて示す動きとなった。

断髪式で大銀杏を切り落とす意味

大銀杏が力士にとって特別な存在であることを象徴するのが、引退時の断髪式だ。

断髪式では、引退する力士の髷に関係者や親族、後援者などが順番にはさみを入れていく。そして最後に師匠が髷を切り離す。この最後の一手を「止めばさみ」と呼ぶ。

日本相撲協会の公式解説では、髷の頭頂部にある大たぶさが切り落とされる場面についても紹介されている。

力士にとって大銀杏は、関取として土俵に立ち続けてきた時間の象徴でもある。その髷を最後に切り落とす行為には、現役生活への区切りという意味が込められている。

幕下以下で引退する力士にも断髪の機会はあり、引退時には大銀杏を結うことが認められる場合がある。大銀杏は関取だけの特権である一方、引退という節目においては、力士人生を締めくくる特別な装いにもなる。

大銀杏相撲に関するよくある質問(FAQ)

Q1:大銀杏は何歳から結える?
A1:年齢による決まりはなく、原則として十両に昇進して関取になると結える。番付上の地位が基準であり、年齢や入門年数によって決まるものではない。ただし、昇進が早く髪の長さが十分でない場合には例外もある。

Q2:幕下力士でも大銀杏を結える?
A2:結える場合がある。十両の取組に出場するとき、弓取式や初切を担当するとき、床山の練習台になるとき、引退時の断髪式などが代表的な例外だ。ただし、通常の幕下の取組では原則としてちょんまげを結う。

Q3:関取は普段から大銀杏を結っている?
A3:普段から常に大銀杏というわけではない。関取も稽古や日常生活ではちょんまげで過ごし、本場所の取組や公式の場に出るときに大銀杏を結う。

Q4:大銀杏を結うのに床山は何年必要?
A4:日本相撲協会の解説では、5年ほどという目安と10年以上という説明がある。技術の習得段階と、実際の現場で求められる熟練度を区別して理解する必要がある。大銀杏を結うための特定の階級要件は設けられていない。

Q5:大銀杏とちょんまげは後ろ姿でも見分けられる?
A5:見分けられる。大銀杏は頭頂部の大たぶさが大きく、先端がイチョウの葉のように広がっている。ちょんまげは比較的小さくまとまっているため、頭頂部の形状に注目すると違いが分かりやすい。

大銀杏は、十両以上の関取が本場所の取組や公式の場で結う、日本相撲を象徴する伝統的な髪型だ。単なるおしゃれではなく、関取という地位、相撲界の格式、長い歴史を表している。

幕下以下の力士にも、十両との対戦や弓取式、初切、断髪式などで大銀杏を結える例外がある。したがって、大銀杏を見かけたら必ず幕内や十両の取組だと判断するのではなく、その力士がどの役割を担っているのかにも注目したい。

また、大銀杏を美しく仕上げる床山の技術は、長年の経験によって支えられている。力士の華やかな姿の裏側には、相撲文化を守る職人たちの仕事がある。

2026年10月には、髪が土俵についた場合の勝負規定も改定された。髷が力士の身体の一部として扱われるという点でも、髪型と相撲の関係は改めて注目される。

次に大相撲を観戦するときは、十両土俵入りで大銀杏の形を見比べ、幕下の取組や弓取式では例外的な装いにも目を向けてほしい。力士の頭に結われた一つの髷から、番付、伝統、職人技、そして一人の力士が歩んできた相撲人生まで読み取ることができる。

主な根拠資料: 日本相撲協会公式サイト「大相撲クイズ」No.344、No.728、No.813、No.864、No.1224、No.1388、No.1466、「巡業の一日」、および2026年10月1日の相撲規則改定に関する日刊スポーツの報道。

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メーカーの公式スペックシートと実機検証を突き合わせて評価。ベンチマークは測定条件を明記し、自前計測値と公表値を区別して記載します。

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