2026年のMLB投手成績をカテゴリー別に見ると、特に目立つのがミジオロウスキーの圧倒的な奪三振能力と、シュリトラーの安定した失点抑制力だ。
MLB公式サイトが2026年9月27日に公表したレギュラーシーズン最終成績では、アメリカン・リーグとナショナル・リーグで異なる投手が主要タイトルを獲得した。
2026年MLB防御率ランキング| 順位 | 投手 | 球団 | 防御率 |
|---|---|---|---|
| 1 | ジェイコブ・ミジオロウスキー | MIL | 1.80 |
| 2 | カム・シュリトラー | NYY | 1.95 |
| 3 | クリス・セール | ATL | 2.16 |
| 4 | ディラン・シース | TOR | 2.40 |
| 5 | 山本由伸 | LAD | 2.53 |
| 6 | パーカー・メシック | CLE | 2.56 |
| 7 | ドリュー・ラスムッセン | TB | 2.67 |
| 8 | ソニー・グレイ | BOS | 2.72 |
| 9 | ヘスス・ルザルド | PHI | 2.86 |
| 10 | エドゥアルド・ロドリゲス | ARI | 2.89 |
防御率1点台を記録したミジオロウスキーとシュリトラーが、2026年の投手ランキングを象徴する存在となった。
山本由伸も2.53で全体5位。日本人投手がメジャー全体の上位に食い込んだことは見逃せない。
MLB投手勝利数ランキング勝利数では、アメリカン・リーグのソニー・グレイとナショナル・リーグのクリストファー・サンチェスが、ともに18勝でトップに立った。
| 順位 | 投手 | 勝利数 |
|---|---|---|
| 1 | ソニー・グレイ | 18 |
| 1 | クリストファー・サンチェス | 18 |
| 3 | ジェイコブ・ミジオロウスキー | 16 |
| 3 | ドリュー・ラスムッセン | 16 |
| 3 | エドゥアルド・ロドリゲス | 16 |
| 6 | ニック・マルティネス | 15 |
| 6 | フォスター・グリフィン | 15 |
山本由伸は14勝、大谷翔平は8勝を記録した。
興味深いのは、勝利数トップのグレイとサンチェスが、防御率ランキングでは1位ではないことだ。勝利数には打線の援護や救援投手の働きも関係するため、勝ち星だけで投手の能力を判断するのは適切ではない。
MLB奪三振ランキング奪三振部門ではミジオロウスキーが252個を記録し、メジャー全体のトップとなった。
| 順位 | 投手 | 奪三振 |
|---|---|---|
| 1 | ジェイコブ・ミジオロウスキー | 252 |
| 2 | ギャビン・ウィリアムズ | 248 |
| 3 | ディラン・シース | 239 |
| 3 | カム・シュリトラー | 239 |
| 5 | クリストファー・サンチェス | 231 |
| 6 | ヘスス・ルザルド | 221 |
| 7 | ライアン・デトマーズ | 211 |
| 8 | ブラッドリー | 205 |
| 8 | ローガン・ギルバート | 205 |
| 10 | ジェイコブ・デグロム | 201 |
ミジオロウスキーは防御率と奪三振の両部門で1位。さらにWHIPとFIPでもトップクラスの数字を残した。
MLB.comのシーズン総括によれば、同投手の速球平均球速は100.6マイル。約161.9キロに相当する。球威と奪三振能力が数字に直結したシーズンだった。
【数字で徹底比較】山本由伸・大谷翔平・日本人MLB投手の2026年成績

2026年の日本人投手を比較するうえで、中心となるのは山本由伸、大谷翔平、今永昇太の3人だ。
それぞれ投球回数や登板数が異なるため、防御率だけでは評価が難しい。
日本人投手の2026年レギュラーシーズン成績対象は2026年レギュラーシーズン。ポストシーズンの成績は含まない。
| 投手・所属 | 勝敗 | 防御率 | 投球回・奪三振 | WHIP |
|---|---|---|---|---|
| 山本由伸(LAD) | 14勝9敗 | 2.53 | 185回・182K | 0.87 |
| 大谷翔平(LAD) | 8勝2敗 | 1.79 | 85回2/3・95K | 0.95 |
| 今永昇太(CHC) | 11勝10敗 | 3.77 | 174回1/3・174K | 1.10 |
ロサンゼルス・ドジャース
2026年は28試合に先発し、14勝9敗、防御率2.53を記録。
山本の大きな強みは、シーズンを通じて安定して先発ローテーションを担ったことだ。
特に注目したいのが次の数字である。
- 防御率:2.53
- 投球回数:185.0回
- 奪三振:182
- WHIP:0.87
- QS:22回
- QS率:78.6%
QSは22回でメジャー全体のトップタイ。先発28試合のうち約78.6%で、6イニング以上を投げて自責点3以下に抑えた。
WHIPも0.87と優秀で、相手打者に走者を許す頻度が低かったことが分かる。
単に失点を抑えただけではなく、長いイニングを投げながら試合を安定させた点が、山本の2026年を評価するポイントだ。
大谷翔平|防御率1.79という圧倒的な投球内容ロサンゼルス・ドジャース
2026年は投手として14試合に先発し、8勝2敗、防御率1.79を記録。
大谷の数字で特に目を引くのは防御率だ。
- 防御率:1.79
- 投球回数:85回2/3
- 奪三振:95
- WHIP:0.95
- 勝利数:8
防御率1.79は、メジャー全体の防御率ランキングでもトップ級の数字に相当する。
ただし、山本との比較では投球回数に注意したい。大谷は85回2/3で、山本の185回と比べて約半分の登板量だった。
そのため、大谷の防御率1.79をそのままシーズンを通した先発投手の実績と同列に扱うことはできない。
一方、14先発で95奪三振という数字は見事だ。打者としての出場も続けながら、投手としても高い能力を示したシーズンだった。
今永昇太|規定投球回を超えたシーズンシカゴ・カブス
2026年は32試合に先発し、11勝10敗、防御率3.77を記録。
今永は174回1/3を投げ、174奪三振を記録した。
防御率3.77は山本や大谷には及ばないものの、規定投球回をクリアしてシーズンを通して先発を務めた点は評価できる。
WHIPは1.10。走者を出す頻度は山本より高く、失点を抑える能力にも差が表れている。
2026年の日本人投手を比較すると、山本は長いイニングと安定感、大谷は短い投球回数での高い支配力、今永はシーズンを通した登板実績という違いが見えてくる。
【2026年の注目投手】ミジオロウスキーとシュリトラーの成績はなぜ突出した?
2026年のMLB投手ランキングを語る際、外せないのがジェイコブ・ミジオロウスキーとカム・シュリトラーだ。
2人は防御率1点台を記録し、奪三振や投球回数でも優れた実績を残した。
ジェイコブ・ミジオロウスキー|防御率・奪三振・WHIPでトップ級ミルウォーキー・ブルワーズ
16勝5敗、防御率1.80、252奪三振。
2026年のミジオロウスキーは30試合に先発し、174回2/3を投げた。
特筆すべき数字は以下のとおり。
- 防御率:1.80
- 勝利数:16
- 奪三振:252
- WHIP:0.80
- FIP:2.17
防御率だけでなく、WHIPもメジャー全体でトップ。さらにFIPでも1位となっている。
FIPは守備の影響をできるだけ取り除き、投手自身が比較的コントロールしやすい三振、四球、死球、本塁打をもとに評価する指標だ。
防御率1.80とFIP2.17がともに優秀なことから、守備や運だけでは説明しにくい投球内容の強さが見て取れる。
カム・シュリトラー|防御率1.95と193回2/3の安定感ニューヨーク・ヤンキース
14勝6敗、防御率1.95、239奪三振。
シュリトラーの2026年は、先発投手としての総合力を示すシーズンだった。
- 登板:33試合
- 勝利:14勝
- 防御率:1.95
- 投球回:193回2/3
- 奪三振:239
- WHIP:0.92
- FIP:2.56
- QS:20回
特に注目すべきなのは、193回2/3という投球回数だ。
防御率1.95を維持しながら、年間を通して多くのアウトを記録した。奪三振239個もメジャー全体で3位タイに相当する。
MLB公式のシーズン総括では、150イニング以上を投げたヤンキースの投手として、シュリトラーの1.95という防御率は、1913年に自責点が公式記録になって以降、球団史上3番目に低い数字と紹介された。
2人の違いは何か?ミジオロウスキーは奪三振と走者を出さない能力に優れ、シュリトラーは投球回数と防御率の両立が光る。
両者を単純な順位だけで比べるよりも、次のように評価すると分かりやすい。
- ミジオロウスキー:圧倒的な球威と奪三振能力。
- シュリトラー:長いイニングを投げながら失点を抑える能力。
- 山本由伸:高いQS率とWHIPによる安定感。
この3人の比較は、2026年のMLB先発投手の実力を考えるうえで興味深い材料となっている。
【WHIP・FIP・QSを解説】MLB投手成績で本当に見るべき指標
防御率と勝利数だけでは、投手の実力を十分に評価できない。
MLBの投手成績を深く理解するには、WHIP、FIP、QS、投球回数を組み合わせる必要がある。
WHIP|どれだけ走者を出さなかったかWHIPは、投手が1イニングあたり何人の走者を安打と四球によって出したかを示す指標だ。
計算式は次のとおり。
\[
WHIP=\frac{被安打+与四球}{投球回}
\]
2026年の上位選手は次のようになった。
| 投手 | WHIP |
|---|---|
| ミジオロウスキー | 0.80 |
| 山本由伸 | 0.87 |
| ドリュー・ラスムッセン | 0.91 |
| シュリトラー | 0.92 |
| クリス・セール | 0.98 |
WHIPは基本的に低いほど優秀だ。
山本の0.87はメジャー全体でも2位に相当する。防御率2.53と合わせて見ると、安打や四球で頻繁にピンチを招くことなく、安定した投球を続けたことが分かる。
FIP|守備の影響を取り除いた投手評価FIPはFielding Independent Pitchingの略称で、日本語では守備から独立した投球指標と説明される。
主に以下の4項目を使って算出する。
- 被本塁打
- 与四球
- 与死球
- 奪三振
MLB公式の計算式は次のとおり。
\[
FIP=\frac{13HR+3(BB+HBP)-2K}{IP}+定数
\]
FIPの数値は防御率と同じような尺度で比較でき、基本的に低いほど優れている。
2026年のFIP上位では、ミジオロウスキーが2.17、クリス・セールが2.29、ディラン・シースが2.56を記録した。
シュリトラーも2.56で、山本は3.33だった。
防御率とFIPに差がある場合、守備、打球の結果、失点の発生状況などが成績に影響している可能性がある。
ただし、FIPだけで投手の能力すべてを説明できるわけではない。打球を弱く打たせる能力やゴロを打たせる能力など、FIPに十分反映されない要素もある。
QS|先発投手の安定感を測る指標QSはクオリティスタートの略称だ。
MLB公式の定義では、次の2つの条件を満たした先発登板を1回として数える。
1. 6イニング以上を投げる。
2. 自責点を3以下に抑える。
2026年のQSランキングは次のとおり。
| 順位 | 投手 | QS |
|---|---|---|
| 1 | クリストファー・サンチェス | 22 |
| 1 | 山本由伸 | 22 |
| 3 | サンディ・アルカンタラ | 21 |
| 3 | マイケル・ワカ | 21 |
| 5 | カム・シュリトラー | 20 |
山本のQS率は78.6%で、規定投球回に達した投手の中でもトップだった。
つまり、先発した試合の約8割で6イニング以上を投げ、試合を作ったことになる。
投球回ランキング|シーズンを支えるスタミナ2026年の投球回ランキング上位は以下のとおり。
| 順位 | 投手 | 投球回 |
|---|---|---|
| 1 | サンディ・アルカンタラ | 214回 |
| 2 | クリストファー・サンチェス | 207回 |
| 3 | マイケル・ワカ | 200回2/3 |
| 4 | カム・シュリトラー | 193回2/3 |
| 5 | エドゥアルド・ロドリゲス | 189回2/3 |
山本由伸も185回で上位に入った。
投球回数が多い投手は、先発として長いイニングを任され、ブルペンの負担軽減にも貢献している。
なお、野球の投球回数では「.1」は3分の1イニング、「.2」は3分の2イニングを表す。たとえば174.2回は174.2イニングという小数ではなく、174回と2アウト分という意味だ。
【規定投球回とは?】MLBランキングの集計基準とよくある誤解
MLBの投手ランキングを確認する際に注意したいのが、規定投球回という条件だ。
防御率やWHIPなどの率系指標は、投球回数が少ない投手を含めるとランキングの比較が難しくなる。
2026年の規定投球回は162回MLBでは、規定投球回の基本的な考え方として、チームの公式戦1試合につき1イニング以上を投げることが求められる。
2026年のレギュラーシーズンは各球団162試合のため、規定投球回は162回となる。
この条件を満たした投手は、率系ランキングを比較する際の基本的な対象になる。
2026年の日本人投手に当てはめると、次の違いがある。
- 山本由伸:185回。規定投球回をクリア。
- 今永昇太:174回1/3。規定投球回をクリア。
- 大谷翔平:85回2/3。規定投球回には未到達。
ここは間違えやすいポイントだ。
大谷の防御率1.79は、数字だけを見れば2026年のメジャー全体でも最上位クラスに相当する。
しかし、投球回数は85回2/3で、規定投球回の162回に達していない。
そのため、規定投球回を条件とする防御率タイトルの比較では、山本やミジオロウスキーと同じ条件で順位を付けられない。
これは大谷の投球内容が劣っているという意味ではない。投球回数という母数が異なるため、ランキングの集計条件が違うという話だ。
ランキングを見る際に注意したい3つの誤解誤解1:防御率が低ければ必ず最も優れた投手である
防御率は失点を防ぐ能力を示す重要な指標だが、守備や球場環境などの影響も受ける。FIPやWHIPも併せて確認したい。
誤解2:勝利数が多い投手ほど能力が高い
勝利投手の記録にはチームの得点援護や救援陣の働きも関係する。18勝の投手が必ずしも14勝の投手より優秀とは限らない。
誤解3:奪三振数が多ければ投手として完成している
奪三振は重要だが、与四球や被本塁打が多ければ失点につながる。奪三振数に加えてK/9、BB/9、K/BBなどを見ると投球の質が分かりやすい。
【プロの結論】2026年のMLB投手を評価するなら何を見るべきか
2026年の投手成績を総合的に分析すると、評価の基準は大きく3つに整理できる。
1. 失点を防ぐ能力なら防御率とWHIP防御率は実際に許した自責点、WHIPは安打と四球による走者の出しにくさを表す。
両方が優れている投手は、失点を防ぎながら相手打線にチャンスを与えにくい。
ミジオロウスキーの防御率1.80、WHIP0.80はその代表例だ。
2. 投球内容の再現性ならFIPと奪三振・与四球FIPは守備の影響を切り離し、投手が直接関与する要素を評価する。
ミジオロウスキーのFIP2.17、奪三振252という成績は、2026年の投球内容を裏付ける材料となっている。
ただし、ゴロを打たせる能力や打球の質なども投手評価には欠かせない。
3. シーズンを通した信頼性なら投球回数とQS短期間の好成績と、年間を通じた安定した成績は別の評価軸だ。
山本由伸の185イニングとQS22回、シュリトラーの193回2/3は、先発投手として長いシーズンを支えた実績を示している。
大谷の防御率1.79も非常に優秀だが、投球回数85回2/3という条件を踏まえて評価する必要がある。
投手を比較するなら、防御率・WHIP・FIP・QS・投球回数の5項目を優先するのがおすすめだ。
特定の能力を評価する場合は、奪三振ならK/9、制球力ならBB/9、勝利への貢献なら勝利数やWARも追加すると、より立体的な分析ができる。
【MLB投手成績2026】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年のMLBで防御率1位の投手は誰ですか?
A1:ジェイコブ・ミジオロウスキーです。ミルウォーキー・ブルワーズで防御率1.80を記録しました。カム・シュリトラーが1.95で続きました。
Q2:2026年のMLBで最多勝を獲得した投手は誰ですか?
A2:アメリカン・リーグのソニー・グレイとナショナル・リーグのクリストファー・サンチェスが、18勝でそれぞれのリーグの最多勝となりました。
Q3:山本由伸の2026年の投手成績は?
A3:28試合に先発して14勝9敗、防御率2.53、185投球回、182奪三振、WHIP0.87でした。QSは22回で、QS率は78.6%です。
Q4:大谷翔平の2026年の防御率は何位相当ですか?
A4:防御率は1.79です。数値だけならメジャー全体のトップ級ですが、投球回数は85回2/3で規定投球回の162回に達していないため、規定投球回を条件とする正式なランキングとは区別して考える必要があります。
Q5:MLBの規定投球回は何回ですか?
A5:2026年は162回です。各球団のレギュラーシーズン162試合に対して、1試合につき1イニングという基準で算出されます。
Q6:WHIPとFIPはどちらを重視すべきですか?
A6:目的によって異なります。WHIPは走者を出さない能力、FIPは三振・四球・死球・本塁打を中心とした投球内容を評価します。両方を防御率と組み合わせると、投手の特徴をより正確に把握できます。
2026年のMLBレギュラーシーズンでは、ジェイコブ・ミジオロウスキーが防御率1.80、252奪三振という圧倒的な数字で投手部門を牽引した。
カム・シュリトラーも防御率1.95、193回2/3という優れた成績を残し、ア・リーグを代表する先発投手として存在感を示した。
日本人投手では、山本由伸が防御率2.53、185イニング、WHIP0.87、QS22回と安定した実績を記録。大谷翔平は防御率1.79という高い投球能力を示し、今永昇太も規定投球回を超える174回1/3を投げた。
2026年の成績から見えてくるのは、優れた投手には異なる強みがあるということだ。
防御率だけで順位を判断するのではなく、奪三振、WHIP、FIP、QS、投球回数を組み合わせることで、数字の裏側にある投手の実力が見えてくる。
今後のMLB投手成績をチェックするときも、勝利数や防御率だけに注目せず、投球内容とシーズンを通じた安定感まで確認したい。