2026年4月26日、香港のシャティン競馬場で開催されたG1「チェアマンズスプリントプライズ」は、地元香港の絶対王者カーインライジング(Ka Ying Rising)が1分07秒10のコースレコードで優勝した。ザック・パートン騎手とのコンビで達成したのは、驚異の20連勝。日本から遠征したサトノレーヴは2着に入り、日本のスプリント界の実力を海外の大舞台で示した。
2026年のレース総賞金は2,400万香港ドル。さらにカーインライジングは香港スピードシリーズの3競走をすべて制し、500万香港ドルの特別ボーナスも獲得した。ただし、2026年11月4日時点では、その後の戦績にも動きがある。9月6日に21連勝を達成した一方、10月17日のG1ジ・エベレストで2着となり、連勝記録は21でストップした。この記事では、4月26日の公式着順から歴代優勝馬、賞金、シリーズの仕組み、最新の戦績まで整理する。
【2026年最新結果】チェアマンズスプリントプライズの着順と勝ちタイム

2026年4月26日に行われたチェアマンズスプリントプライズは、香港チャンピオンズデーの主要G1競走の一つとして実施された。舞台は香港・シャティン競馬場の芝1200m。出走頭数は8頭で、馬場状態はGood to Firm(良からやや硬め)だった。
香港ジョッキークラブ(HKJC)の公式競走記録によると、優勝したカーインライジングは1分07秒10を記録。2着サトノレーヴに4馬身1/4差をつける完勝だった。前年2025年にも同レースを制しており、今回は連覇も達成している。
2026年チェアマンズスプリントプライズの全着順
- 1着:カーインライジング(1分07秒10)騎手:ザック・パートン
- 2着:サトノレーヴ(1分07秒77)騎手:ジョアン・モレイラ
- 3着:レーシングブリザード(1分07秒88)騎手:ブレントン・アヴドゥラ
- 4着:ファストネットワーク(1分08秒03)騎手:ジェームズ・マクドナルド
- 5着:コマンチブレイブ(1分08秒09)騎手:オイシン・マーフィー
- 6着:ヘリオスエクスプレス(1分08秒16)騎手:ヒュー・ボウマン
- 7着:トモダチココロエ(1分08秒19)騎手:ハリー・ベントレー
- 8着:ビューティーウェーブス(1分08秒23)騎手:アンソニー・バデル
上位3頭のタイムは1分07秒台に集中した。特にサトノレーヴは1分07秒77で走破し、香港のトップスプリンターを相手に2着を確保。3着レーシングブリザードとの差もわずか0秒11だった。
なお、公式記録の表記ではカーインライジングとサトノレーヴの着差は4馬身1/4。単に2着に入ったという結果だけでなく、勝ち馬がどれほど抜けたパフォーマンスを見せたのかを理解するうえでも、この着差は重要な数字だ。
出走馬、騎手、調教師、枠順、走破タイム、着差まで確認できるHKJCの公式結果では、全8頭の記録が公開されている。【公式記録:香港ジョッキークラブ】
【レースの関係者と展開】カーインライジングとサトノレーヴの明暗
今回のレースを理解するには、馬の能力だけでなく、騎手、調教師、枠順、実際の走行位置を合わせて見る必要がある。香港競馬を代表するカーインライジング陣営と、日本から参戦したサトノレーヴ陣営の関係を整理すると、レースの構図が見えてくる。
| エンティティ | 関係・役割 | 2026年の実績・内容 |
|---|---|---|
| カーインライジング | 優勝馬 | 1分07秒10。20連勝を達成し、レースを連覇。 |
| ザック・パートン | 優勝騎手 | カーインライジングに騎乗。香港を代表するトップジョッキー。 |
| デビッド・ヘイズ | 優勝馬の調教師 | カーインライジングを管理。香港スピードシリーズ3競走を制覇。 |
| サトノレーヴ | 日本からの遠征馬 | 2着。勝ち馬から4馬身1/4差。 |
| ジョアン・モレイラ | サトノレーヴの騎手 | 8番枠から騎乗し、2着に導いた。 |
| 堀宣行 | サトノレーヴの調教師 | 日本から遠征した同馬を管理。 |
| 香港ジョッキークラブ | 競走の主催・公式記録機関 | 着順、賞金、レース映像、シリーズ情報を公表。 |
| シャティン競馬場 | 開催競馬場 | 香港・芝1200m、Aコースで開催。 |
カーインライジングは3番枠からスタートし、道中は3番手付近を追走。直線で先頭に立つと、そのまま後続との差を広げた。公式記録に残る通過順位は「3-3-1」。序盤から無理に先頭を奪いに行くのではなく、好位で流れに乗り、最後に決定的な加速を見せた形だ。
レース全体の区間タイムは、最初の400mが23秒80、続く400mが21秒58、最後の400mが21秒72。合計1分07秒10という非常に速い時計でまとめている。
注目したいのは、最後まで高いスピードを維持した点だ。1200mのスプリント競走では、序盤の位置取りだけでなく、直線に入ってからどれだけ速度を落とさずに走れるかが勝敗を左右する。カーインライジングは好位から抜け出す競馬で、その能力の高さを改めて示した。
サトノレーヴは8番枠から2着を確保サトノレーヴは8番枠からの発走だった。道中の通過順位は4番手付近で、最終的には2着まで追い上げている。香港ジョッキークラブのレース後の公式記録には、同馬がレースの大部分を外側で、前に馬を置かない状態で走っていたことも記載されている。
つまり、サトノレーヴは必ずしも理想的な進路を確保できたわけではない。それでも1分07秒77で走り切り、3着以下を抑えて2着を確保した点は評価できる。
日本馬が香港のトップスプリンターと対戦する場合、単純な持ち時計だけでは実力を比較できない。競馬場の形状、馬場状態、枠順、道中の位置取り、海外遠征による環境の違いなど、複数の条件が結果に影響する。今回のサトノレーヴの2着は、こうした条件を含めて評価したい内容だった。
また、3着レーシングブリザードは1分07秒88。上位3頭はいずれも非常に速い時計で走っており、勝ち馬だけでなく、2着以下の競争力も高かったことが分かる。【出典:HKJC公式レース結果・レース後の走行記録】
【香港スピードシリーズ三冠】3競走制覇と500万香港ドルのボーナス
カーインライジングの2026年を語るうえで欠かせないのが、香港スピードシリーズの完全制覇だ。
香港スピードシリーズは、香港のトップスプリンターを対象とする3つのG1競走で構成される。チェアマンズスプリントプライズはその最終戦に位置づけられており、単独のG1タイトルだけでなく、シリーズ全体の勝者を決める重要な競走でもある。
2026年の3競走とカーインライジングの結果は次のとおりだ。
- 1月25日:センテナリースプリントカップ(芝1200m・G1)1着、1分07秒66。
- 2月22日:クイーンズシルバージュビリーカップ(芝1400m・G1)1着、1分19秒36。
- 4月26日:チェアマンズスプリントプライズ(芝1200m・G1)1着、1分07秒10。
香港ジョッキークラブの公式記録では、カーインライジングは3競走すべてを勝利。最終戦の勝利によって、香港スピードシリーズのボーナス獲得条件を満たした。
この特別ボーナスは500万香港ドル。チェアマンズスプリントプライズそのものの総賞金とは別に、3競走をすべて制した馬のオーナーに支払われる制度だ。
4月6日のスプリントカップとは別の競走ここで間違えやすいのが、4月6日に行われたG2スプリントカップとの違いだ。
カーインライジングは4月6日のスプリントカップでも勝利し、1分07秒12のコースレコードを記録した。この勝利が19連勝目であり、その後4月26日のチェアマンズスプリントプライズで20連勝に到達した。
しかし、G2スプリントカップは香港スピードシリーズの3競走には含まれない。シリーズの正式な構成は、センテナリースプリントカップ、クイーンズシルバージュビリーカップ、チェアマンズスプリントプライズの3つだ。
この違いを理解しておけば、「スプリントカップ」と「チェアマンズスプリントプライズ」の検索結果を混同せずに済む。前者は別のG2競走、後者は香港スピードシリーズ最終戦となるG1競走である。【出典:香港ジョッキークラブ公式競走日程・2026年結果】
【歴代優勝馬一覧】チェアマンズスプリントプライズの過去の結果と記録
チェアマンズスプリントプライズは、香港競馬を代表する短距離G1の一つとして長い歴史を持つ。香港ジョッキークラブの2026年公式ガイドでは、1979年の前身競走から続く歴史や、過去の名馬、騎手、調教師に関する記録が紹介されている。
近年の歴代優勝馬を確認すると、香港の短距離路線を代表する実力馬が並ぶ。特にカーインライジング以前にも、複数回の優勝を記録した名スプリンターが存在する。
2016~2026年の主な優勝馬- 2026年:カーインライジング(Ka Ying Rising)
- 2025年:カーインライジング(Ka Ying Rising)
- 2024年:インヴィンシブルセージ(Invincible Sage)
- 2023年:ラッキースワイネス(Lucky Sweynesse)
- 2022年:ウェリントン(Wellington)
- 2021年:ウェリントン(Wellington)
- 2020年:ミスタースタニング(Mr Stunning)
- 2019年:ビートザクロック(Beat The Clock)
- 2018年:アイヴィクトリー(Ivictory)
- 2017年:ラッキーバブルズ(Lucky Bubbles)
- 2016年:シャトークア(Chautauqua)
この10年間だけでも、ウェリントンの2021年・2022年の連覇、カーインライジングの2025年・2026年の連覇など、短距離路線を支配する馬の存在が際立っている。
歴代記録で注目したい3頭クイッケンアウェイ(Quicken Away)は、1989年、1990年、1991年に3連覇を達成した歴史的な存在だ。香港ジョッキークラブの公式ガイドによれば、1985年以降、このレースを3回制した唯一の馬として記録されている。
サイレントウィットネス(Silent Witness)も忘れてはならない名馬だ。2004年と2005年に連続優勝を果たし、香港競馬の黄金期を象徴する存在となった。香港スピードシリーズのボーナスも獲得している。
ウェリントンは2021年と2022年に連覇。現代の香港スプリント路線で高い存在感を示した馬の一頭だ。カーインライジングが2025年と2026年に連覇したことで、近年の優勝馬の系譜にも新たな記録が加わった。
なお、香港ジョッキークラブの資料によると、調教師ではイヴァン・アランが同競走で6勝を挙げて歴代最多。騎手ではバジル・マーカスが5勝で最多記録を保持している。カーインライジングを管理するデビッド・ヘイズも、2025年と2026年の優勝によって歴史に名を刻んだ。
こうした過去の結果を振り返ると、チェアマンズスプリントプライズは単年の勝ち馬だけで評価する競走ではない。香港のスプリント路線において、どの馬が時代を代表する存在になったのかを測る重要な舞台でもある。【出典:HKJC 2026 FWD Champions Day公式ガイド】
【賞金・競馬場・レース映像】2026年の開催情報を詳しく解説
総賞金2,400万香港ドルの内訳2026年のチェアマンズスプリントプライズの総賞金は2,400万香港ドル。香港競馬のG1競走としても高額な賞金が設定されている。
香港ジョッキークラブが公表した2026年公式ガイドによる賞金配分は以下のとおりだ。
- 1着:1,344万香港ドル
- 2着:504万香港ドル
- 3着:276万香港ドル
- 4着:144万香港ドル
- 5着:84万香港ドル
- 6着:48万香港ドル
注意したいのは、2,400万香港ドルはレース全体の賞金総額であり、優勝馬がその全額を獲得するわけではない点だ。カーインライジングの1着賞金は1,344万香港ドル。これとは別に、香港スピードシリーズ完全制覇による500万香港ドルの特別ボーナスが発生した。
したがって、優勝賞金とシリーズボーナスを分けて理解することが大切だ。両方を合わせると、オーナー側に関係する金額は大きくなるが、ボーナスは通常のレース賞金とは異なる制度によるものだ。
シャティン競馬場の芝1200mが舞台開催地は香港・シャティン競馬場。チェアマンズスプリントプライズは芝1200mの右回りコースで行われる。
2026年の開催条件はAコース、馬場状態はGood to Firmだった。短距離競走ではスタート直後のポジション争い、コーナーから直線への進路、最後の加速が結果を左右する。
今回のカーインライジングは3番枠から好位につけ、直線で先頭に立つ競馬を見せた。一方、サトノレーヴは8番枠から外側を走る時間が長かった。こうした違いも、着順を分析する際には欠かせない情報となる。
チェアマンズスプリントプライズ2026のレース映像を見るにはレース映像を確認したい場合は、香港ジョッキークラブの公式競走結果ページや公式映像配信をチェックする方法がある。
2026年4月26日の公式結果ページには、通常のレース結果だけでなく、次の映像・分析コンテンツが用意されている。
- Multi Angle Race Replay:複数の角度からレースを振り返る映像。
- Pass Through Analysis:競走中の馬の動きや走行状況を分析するコンテンツ。
- Aerial Virtual Replay:上空視点を利用したバーチャル映像。
また、香港ジョッキークラブの公式YouTubeチャンネルでも、2026年FWDチャンピオンズデーのチェアマンズスプリントプライズのレースリプレイが公開されている。
映像を見る際は、ゴール前だけでなく、スタートから最初の400m、最後の400m、直線での進路取りに注目すると面白い。特にカーインライジングがどの位置から加速したのか、サトノレーヴが外側でどのように追い上げたのかを確認すると、公式着順の背景まで理解しやすくなる。【出典:HKJC公式結果・公式映像】
【プロの結論】20連勝の価値と2026年11月時点の最新戦績
2026年4月26日のチェアマンズスプリントプライズで最も重要だったのは、単にカーインライジングが勝ったことではない。1分07秒10という記録、G1連覇、20連勝、香港スピードシリーズ完全制覇という複数の実績が一つの競走で重なったことだ。
特に、前年2025年の同競走で記録した1分07秒88を0秒78短縮した点は見逃せない。2026年4月の勝利時点で、カーインライジングは自身が持っていたシャティン芝1200mのコースレコードをさらに更新した。
ただし、1分07秒10は2026年11月現在のコースレコードではない。その後の9月6日、カーインライジングはG3香港特区行政長官杯の芝1200mで1分06秒11を記録し、再びシャティンのコースレコードを更新している。
9月に21連勝、10月のジ・エベレストで記録がストップ2026年11月4日時点で押さえておきたいのが、その後の戦績だ。
カーインライジングは9月6日の香港特区行政長官杯を勝利し、連勝記録を21に伸ばした。これは香港調教馬としての連勝記録を更新するものだった。1分06秒11という走破時計も、4月のチェアマンズスプリントプライズで出した1分07秒10を大きく上回る。
ところが、10月17日にオーストラリアのランドウィック競馬場で行われたG1ジ・エベレストでは、カーインライジングは2着に敗れた。勝ったのはテンプテッド。ザック・パートン騎手が騎乗したカーインライジングは、最後まで追い上げたものの、わずかな差で届かなかった。
これにより、2024年から続いていた連勝は21で終了した。したがって、4月26日の「20連勝」は正しい当時の記録だが、11月現在も20連勝中という説明は正確ではない。
競馬ファンが結果を評価するときの3つの判断基準チェアマンズスプリントプライズのような海外G1を評価する場合、次の3点を押さえると、単なる着順以上の情報が読み取れる。
第一に、走破タイムと馬場状態をセットで確認すること。1分07秒10という数字は優秀だが、馬場状態やコース設定が異なる競走と単純比較するのは適切ではない。同じシャティン芝1200mでも、当日の馬場状態や走路によって時計は変化する。
第二に、着順だけでなく枠順と展開を見ること。サトノレーヴは8番枠から外側を走る時間が長く、それでも2着に入った。こうした走行条件を確認すれば、単純な着順表では分からない競走内容を理解できる。
第三に、シリーズ全体の実績と単独G1の結果を区別すること。チェアマンズスプリントプライズは香港スピードシリーズの最終戦であり、同レースの勝利には単独タイトル以上の意味がある。カーインライジングが500万香港ドルの特別ボーナスを獲得した背景も、このシリーズ制度にある。
カーインライジングの強さを評価するうえでは、単一のレコードだけでなく、1200mと1400mのG1を含む複数競走での安定した実績、連勝の継続、異なる競馬場でのパフォーマンスを総合的に見る必要がある。2026年のチェアマンズスプリントプライズは、その能力を示す代表的な一戦となった。
チェアマンズスプリントプライズに関するよくある質問(FAQ)
Q1:チェアマンズスプリントプライズ2026の優勝馬と着順は?
A1:優勝はカーインライジングで、タイムは1分07秒10。2着はサトノレーヴ、3着はレーシングブリザードだった。全8頭が出走し、4月26日に香港のシャティン競馬場で開催された。
Q2:チェアマンズスプリントプライズ2026の賞金はいくら?
A2:総賞金は2,400万香港ドル。1着賞金は1,344万香港ドル、2着賞金は504万香港ドル。さらにカーインライジングは香港スピードシリーズ3競走を完全制覇したため、別途500万香港ドルの特別ボーナスを獲得した。
Q3:カーインライジングの20連勝は現在も続いている?
A3:続いていない。2026年4月26日のチェアマンズスプリントプライズで20連勝を達成し、9月6日の香港特区行政長官杯で21連勝に更新した。しかし10月17日のG1ジ・エベレストでテンプテッドに敗れて2着となり、連勝記録は21でストップした。
2026年4月26日のチェアマンズスプリントプライズは、カーインライジングが1分07秒10のコースレコードで優勝し、20連勝とレース連覇を達成した歴史的な一戦だった。
2着には日本から参戦したサトノレーヴが入り、3着はレーシングブリザード。総賞金2,400万香港ドルという大舞台で、日本馬も存在感を示した。さらにカーインライジングは香港スピードシリーズの3競走をすべて制し、500万香港ドルの特別ボーナスも獲得している。
その後、カーインライジングは9月に21連勝を達成したものの、10月のジ・エベレストで敗れて連勝記録が終了した。こうした最新の経緯まで把握しておくと、4月の20連勝が持っていた歴史的な価値も、より正確に理解できる。
歴代優勝馬の系譜を振り返っても、クイッケンアウェイ、サイレントウィットネス、ウェリントン、カーインライジングなど、香港競馬を代表する名スプリンターが並ぶ。チェアマンズスプリントプライズは、単なる1200mのG1ではなく、その時代の香港最強スプリンターを象徴する競走だ。
今後の結果を追う際は、着順だけでなく、走破タイム、馬場状態、シリーズ成績、騎手と調教師の組み合わせまで確認したい。2026年の記録は、香港スプリント競馬の歴史に残る重要な基準となった。