東洋大学附属姫路高校の野球部は、2026年も春の選抜大会から夏の兵庫大会、秋季近畿大会まで、兵庫県を代表する強豪校として戦い続けた。第98回選抜高校野球大会では花咲徳栄に2-3で惜敗。春季兵庫県大会ではベスト4に進出した一方、第108回全国高校野球選手権兵庫大会はベスト16で敗退し、秋季兵庫県大会では3位となって近畿大会への出場権を獲得した。
2026年11月現在、チームを率いるのは岡田龍生監督。秋の新チームでは瀬口稜介が主将を務め、京都国際との秋季近畿大会1回戦では3-7で敗れた。2026年の戦績を時系列で振り返りながら、監督の経歴、主力メンバー、甲子園出場歴、卒業生の進路、専用練習施設、そして次のシーズンに向けた注目ポイントまで詳しく整理する。
【2026年の東洋大姫路野球部は春ベスト4、夏ベスト16、秋は県3位】
2026年の東洋大姫路野球部を振り返ると、全国大会での勝利には届かなかったものの、兵庫県内では安定した競争力を示したシーズンだった。
特に注目したいのは、春季兵庫県大会でのベスト4進出と、秋季兵庫県大会での3位獲得である。夏の甲子園出場は逃したが、秋には近畿大会への出場権を確保。新チームにも県内上位を争う力があることを示した。
第98回選抜高校野球大会は花咲徳栄に2-32026年3月21日、東洋大姫路は阪神甲子園球場で行われた第98回選抜高校野球大会の1回戦で、埼玉県の花咲徳栄と対戦した。
試合は六回に東洋大姫路が先制。主将の松本太翔が適時二塁打を放ち、均衡を破った。先発の下山大翔も好投し、六回途中まで相手打線に安打を許さない投球を披露した。
しかし、八回に流れが変わる。安打や失策で1死満塁のピンチを招くと、押し出し死球で同点。その後の内野ゴロの間に追加点を許し、逆転された。
東洋大姫路は八回裏に峰松紘大の三塁打などで1点を返したが、反撃はそこまで。最終スコアは2-3となり、初戦敗退が決まった。
神戸新聞の試合報道によれば、下山は8回3安打3失点(自責点1)と粘り強く投げていた。試合内容を見れば、投手力で相手に食らいつきながら、終盤の守備と攻撃のわずかな差が勝敗を分けた試合だった。
春季兵庫県大会はベスト4に進出4月18日から5月4日に開催された春季兵庫県大会では、東洋大姫路はベスト4に進出した。
初戦の武庫荘総合戦は延長10回の末に5-4で勝利。その後も東播磨に6-4、滝川第二に7-1で勝ち、準決勝まで駒を進めた。
準決勝では高砂に1-2で惜敗。3位決定戦でも明石商業に0-3で敗れたものの、県内ベスト4という結果を残した。
夏の兵庫大会は加古川西に敗れてベスト16第108回全国高校野球選手権兵庫大会では、東洋大姫路は夏の甲子園出場を目指して戦った。
7月11日の舞子戦は7-0の7回コールド勝ち。神港橘には6-1、洲本には4-3で勝利し、5回戦へ進出した。
しかし、7月20日の加古川西戦では4-6で敗退。5回戦で大会を終え、最終成績はベスト16となった。
前年の2025年夏には甲子園でベスト8まで進んでいただけに、連続出場を期待していたファンにとっては残念な結果だった。ただし、県内の実力校が集まる兵庫大会で4回戦まで勝ち進んだことは、新チームの課題を把握するうえでも意味のある経験となった。
秋季兵庫県大会は3位、近畿大会では京都国際に敗れる秋季兵庫県大会では、東洋大姫路は川西緑台に6-0、三田松聖に7-0、尼崎工業に5-1で勝利。準々決勝の須磨学園戦も3-1で制した。
準決勝では明石商業に1-7で敗れたが、10月10日の3位決定戦では市立尼崎に11-4で勝利。秋季兵庫県大会3位となり、秋季近畿大会への出場を決めた。
10月18日の秋季近畿大会1回戦では京都国際と対戦。序盤に3点を先行したものの、相手の反撃を受けて逆転され、最終的に3-7で敗れた。
この結果、2027年春の選抜大会出場に向けては厳しい状況となった。秋の近畿大会で結果を残すことが選抜出場への重要な材料になるだけに、初戦敗退は大きな痛手だった。
【2026年の公式戦績を時系列で比較!大会別の結果一覧】
2026年の東洋大姫路野球部の戦績を整理すると、春の全国大会、県大会、夏の選手権予選、秋の近畿大会という流れが見えてくる。
以下は東洋大学附属姫路高校の野球部公式試合結果と大会報道を基にした主要戦績である。
| 時期・大会 | 対戦相手・結果 | 最終成績 |
|---|---|---|
| 3月21日・第98回選抜 | 花咲徳栄に2-3 | 1回戦敗退 |
| 4月18日~5月4日・春季兵庫県大会 | 準決勝で高砂に1-2、3位決定戦で明石商業に0-3 | ベスト4 |
| 7月4日~・第108回選手権兵庫大会 | 5回戦で加古川西に4-6 | ベスト16 |
| 9月12日~10月10日・秋季兵庫県大会 | 3位決定戦で市立尼崎に11-4 | 3位・近畿大会出場 |
| 10月18日・秋季近畿大会 | 京都国際に3-7 | 1回戦敗退 |
1つ目は、投手陣が接戦を作る力を持っていること。センバツの花咲徳栄戦では下山大翔が8回まで好投し、春季兵庫県大会でも武庫荘総合との延長戦を制した。僅差の試合を戦えることはチームの強みである。
2つ目は、試合終盤の失点を減らすことが課題であること。センバツでは八回に逆転を許し、秋季近畿大会でも序盤の3点リードを守れなかった。強豪校との試合では、先制するだけでなく、リードを維持する投手運用や守備の精度が問われる。
3つ目は、新チームに下級生の出場機会が多いこと。秋の近畿大会では1年生と2年生が先発メンバーに並んだ。経験を積んだ選手が翌シーズンにどう成長するかが、2027年の戦力を左右するポイントになる。
【岡田龍生監督の経歴と瀬口稜介主将の役割】
東洋大姫路野球部を語るうえで欠かせないのが、岡田龍生監督の存在だ。
岡田監督は1961年生まれ。東洋大姫路高校の出身で、高校3年時には主将・内野手として1979年春の選抜大会に出場し、ベスト4を経験した。
履正社を全国制覇に導いた指導者高校卒業後は日本体育大学、社会人野球の鷺宮製作所でプレー。その後、大阪の桜宮高校でコーチを務め、1987年に履正社高校の監督に就任した。
履正社では長年にわたり選手育成とチーム強化を進め、2019年夏の全国高校野球選手権大会で全国優勝を達成。山田哲人らプロ野球選手の育成にも携わった実績を持つ。
2022年4月には母校の東洋大姫路の監督に就任。母校復帰後は、伝統を受け継ぎながら新しいチームづくりに取り組んでいる。
さらに2025年12月には、日本高等学校野球連盟から2026年のアジア選手権、2027年のワールドカップに向けたU-18高校日本代表監督への就任が発表された。
日本高野連の2026年8月のインタビューでは、岡田監督は選手が自分で考えて行動できるチームづくりや、実戦を通じて選手の対応力を見極めることの重要性を語っている。
東洋大学の公式発表で示された監督のチームづくりの考え方にも、次の言葉がある。
「積極的な攻撃野球と常に全力疾走を意識したチーム」
攻撃的な姿勢だけでなく、走塁や守備での全力プレーを重視する指導方針だ。高校日本代表を率いる経験が、母校の選手たちへの指導にもどのような形で生かされるか注目したい。
2026年秋の主将は2年生の瀬口稜介2026年秋の東洋大姫路野球部では、瀬口稜介が主将を務めている。高校公式の野球部ページでも、監督の岡田龍生と並んで瀬口の名前が掲載されている。
ここで注意したいのは、2026年春のセンバツ時と秋の新チームでは主将が異なる点だ。センバツの花咲徳栄戦で主将として出場していたのは3年生の松本太翔。秋の新チームでは学年が入れ替わり、2年生の瀬口が主将に就任した。
瀬口は秋季近畿大会の京都国際戦でも4番・左翼手として先発出場。新チームの中心打者としても名前が挙がる存在だ。
岡田監督のもとで、瀬口がどのようにチームをまとめ、春の県大会や夏の選手権に向けて成長していくかは、今後の大きな見どころとなる。
【東洋大姫路の甲子園出場歴は春10回・夏13回!1977年の全国制覇】
東洋大姫路は兵庫県内だけでなく、全国的にも長い歴史を持つ高校野球の名門校である。
2026年の第98回選抜大会への出場によって、春の甲子園出場は通算10回となった。夏の全国高校野球選手権大会は通算13回。春夏合わせて23回の甲子園出場歴を誇る。
1977年夏に初の全国制覇東洋大姫路の歴史を語るうえで外せないのが、1977年夏の全国高校野球選手権大会である。
第59回大会で東洋大姫路は優勝を達成。兵庫県を代表する強豪校として全国にその名を広めた。
その後も1982年夏のベスト4、1986年夏のベスト8、2006年夏のベスト8、2011年夏のベスト8など、全国大会で複数回の上位進出を果たしている。
近年では2025年春に選抜ベスト16、同年夏にベスト8へ進出。2026年春も甲子園に出場し、連続出場を実現した。
春9回と春10回の表記が混在する理由東洋大姫路の甲子園出場回数を調べる際、春9回と春10回という異なる表記を見かけることがある。
これは、2026年の選抜大会出場前の実績と、出場後の実績が混在しているためだ。
2026年2月の姫路市公式発表では、春9回・夏13回の実績とともに、今回が2年連続10回目の選抜出場と説明されている。つまり、春9回という数字は2026年大会前までの記録であり、2026年の出場を加えた現在の春の通算回数は10回となる。
高校公式の甲子園出場歴にも、第98回選抜大会(2026年)の記録が追加されている。現在の実績を紹介する場合は、春10回・夏13回と整理するのが正確だ。
【東洋大姫路野球部のメンバー・卒業生・進路を紹介】
東洋大姫路の強さを支えているのは、監督の指導力だけではない。毎年入れ替わる選手たちが競争を重ね、甲子園を目指すチーム環境も特徴の一つだ。
2026年秋の主力メンバー2026年10月18日の秋季近畿大会・京都国際戦の公式記録に掲載された先発メンバーを見ると、2年生と1年生がバランスよく起用されていた。
主な先発選手は次のとおり。
- 瀬口稜介:2年生・主将。4番・左翼手。
- 溝口蒼介:2年生。先発投手。
- 萩原悠惺:2年生。遊撃手。
- 弥吉駿斗:2年生。右翼手。
- 北門佑一朗:2年生。一塁手。
- 新拓馬:1年生。中堅手。
- 椙森琉伊:1年生。捕手。
- 原田昊空:1年生。三塁手。
- 月田龍斗:1年生。二塁手。
- 兵頭琉侍郎:1年生。指名打者。
この試合では、瀬口や萩原ら2年生に加え、1年生も複数のポジションで先発出場した。新チームの早い段階から下級生が実戦経験を積んでいる点は、翌年以降を考えるうえで注目できる。
なお、これは京都国際戦の先発メンバーであり、2026年度の全部員名簿や固定されたレギュラー一覧を意味するものではない。選手の学年や登録状況は大会ごとに確認する必要がある。
野球部の主な進路・卒業生東洋大姫路野球部の卒業生には、プロ野球で活躍した選手が数多くいる。
学校公式サイトが紹介している主な著名卒業生は次のとおりだ。
- 長谷川滋利:オリックス、エンゼルス、マリナーズなどで活躍。
- 松葉貴大:オリックス、中日でプレー。
- 甲斐野央:ソフトバンク、西武でプレー。
- 原樹理:東京ヤクルトスワローズでプレー。
- 乾真大:日本ハム、巨人でプレー。
- 岩田幸宏:東京ヤクルトスワローズでプレー。
- 宮本賢治:ヤクルトでプレー。
- 弓岡敬二郎:阪急ブレーブスでプレー。
大学への進学先としては、東洋大学、関西大学、関西学院大学、龍谷大学、大阪体育大学、関西国際大学、福井工業大学、愛知学院大学、上武大学、環太平洋大学などが学校公式サイトに掲載されている。
また、山陽特殊製鋼や日本電研など、企業への進路も紹介されている。
野球を続ける進路だけでなく、大学進学や社会人としてのキャリアも視野に入れられることが、卒業後の選択肢の広さにつながっている。
【東洋大姫路の練習場・施設と2027年に向けた注目点】
東洋大姫路の野球部には、日々の練習を支える専用施設が整備されている。
学校公式サイトによると、専用グラウンドは甲子園球場と同じ広さで、時間帯による太陽の角度も同じになるように設計されている。試合会場に近い条件で練習できる環境は、屋外での打球判断や守備練習にも役立つ。
専用グラウンドと屋内練習場主な施設は次のとおり。
- 専用野球グラウンド:甲子園球場と同じ広さを確保した練習場。
- クラブハウス:合宿にも対応できる施設。
- 打越野球グラウンド室内練習場:投球・打撃練習用の6レーンを設置。
- ピッチングマシン:3種類を設置。
- トレーニングルーム:筋力向上を目的とした設備を整備。
- 高性能エルゴメーター:データ測定を活用したトレーニングに対応。
特に屋内練習場の6レーンは、天候に左右されずに打撃や投球の練習を進められる点が特徴だ。トレーニングルームには高性能エルゴメーターも導入されており、体力面の強化だけでなく、測定データを活用したトレーニングにも対応している。
学校が掲げる活動方針は「心・技・体」。自分への厳しさ、自信、練習量をそれぞれ重視している。
2027年に向けて注目したい3つの課題2026年の大会結果と秋のメンバー構成を踏まえると、次のシーズンに向けて注目したい要点は3つある。
第一に、投手陣の安定と継投の精度。2026年はセンバツで下山が好投した一方、秋季近畿大会では京都国際に13安打を許した。溝口蒼介、小栁秀稜、保井蒼空、西長宙毅ら複数の投手が登板しており、試合状況に応じた継投と投手陣全体の底上げが重要になる。
第二に、序盤のリードを守る試合運び。京都国際戦では二回までに3点を奪いながら、その後7失点して逆転された。強豪校との対戦では、先制点を取る力だけでなく、相手の反撃を抑える守備力や投手の制球力も求められる。
第三に、下級生の成長。秋季近畿大会では1年生が複数のポジションで先発出場した。瀬口ら2年生を中心に、1年生がどれだけ実戦経験を積めるかが、翌年のチーム力を左右する。
なお、岡田監督は2026年にU-18日本代表監督も務めている。高校日本代表の活動と東洋大姫路での指導という二つの役割を持つことも、2026年のチームを取り巻く特徴の一つだ。
秋季近畿大会での敗退を単純な戦力不足と捉えるのではなく、序盤の得点力を維持しながら終盤まで試合をコントロールできるか。ここが次のシーズンの評価基準になる。
【東洋大姫路野球部に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:東洋大姫路野球部の2026年最新戦績は?
A1:2026年春のセンバツは花咲徳栄に2-3で敗れ、春季兵庫県大会はベスト4。夏の兵庫大会は加古川西に4-6で敗れてベスト16、秋季兵庫県大会は3位となりました。秋季近畿大会では京都国際に3-7で敗れています。
Q2:東洋大姫路の岡田龍生監督はどんな人物?
A2:東洋大姫路出身の指導者で、1987年から大阪の履正社高校を率い、2019年夏に全国優勝を達成しました。2022年4月に母校の監督へ就任。2026年はU-18高校日本代表監督も務めています。
Q3:2026年秋の東洋大姫路野球部の主将は誰?
A3:2年生の瀬口稜介です。秋季近畿大会の京都国際戦では4番・左翼手として先発出場しました。なお、2026年春のセンバツでは3年生の松本太翔が主将を務めていました。
Q4:東洋大姫路の甲子園出場回数は?
A4:2026年の選抜出場を含めて、春10回、夏13回の合計23回です。1977年夏には全国優勝を達成しています。
Q5:東洋大姫路野球部の主な進学先は?
A5:学校公式サイトでは、東洋大学、関西大学、関西学院大学、龍谷大学、大阪体育大学、関西国際大学、福井工業大学、愛知学院大学、上武大学などが主な進路として紹介されています。社会人への進路もあります。
Q6:東洋大姫路には専用の野球練習場がある?
A6:あります。甲子園球場と同じ広さの専用グラウンドに加え、6レーンの投球・打撃練習場、3種類のピッチングマシン、トレーニングルーム、クラブハウスなどが整備されています。
2026年の東洋大姫路野球部は、センバツ初戦敗退、夏の兵庫大会ベスト16、秋季兵庫県大会3位、秋季近畿大会初戦敗退という結果でシーズンを終えた。
一方、春季兵庫県大会ではベスト4に進出し、秋も県内3位から近畿大会への切符を獲得。県内上位を争う力は維持している。
岡田龍生監督の指導方針、瀬口稜介主将を中心とする新チーム、充実した専用練習施設、そして長谷川滋利や松葉貴大、甲斐野央らを輩出した伝統は、東洋大姫路の大きな財産だ。
次の注目点は、京都国際戦で露呈した終盤の失点をどう改善するか、そして1・2年生を中心とする新チームがどこまで成長するかである。春10回・夏13回の甲子園出場を誇る名門が、再び全国の舞台で存在感を示せるか。2027年に向けた東洋大姫路の挑戦は、すでに始まっている。